Column:

急速に広がっていくXiエリア

NTTドコモがLTEサービス「Xi(クロッシィ)」のエリア拡大を積極的に進めています。当初計画を前倒しし、2010年度に約1,100局(人口カバー率約8%)であった基地局数を、2014年度には約50,000局(同約98%)にまで拡大する計画です。当初、2014年度に約35,000局(同約70%)であったため、約15,000局の前倒しとなり、NTTドコモのXi移行の本気度が伺えます。

自社保有のあらゆる帯域でLTE化を進めるNTTドコモは2GHz帯に続き、800M/1.5GHz帯でも開始させ、1.7GHz帯へも拡大を図る計画です。さらに新周波数帯として、割り当てが予定されている700MHz帯も視野に入れているようです。

WiMAXのUQコミュニケーションズを傘下に持つKDDI(au)、AXGPのWireless CityPlanningをグループ会社に持つソフトバンクモバイルに比べ、NTTドコモにはNTTグループのWi-Fiのみとなります。そのためNTTドコモは周波数利用効率の高いLTEへの移行を促進させることでトラヒックの分散を図っていく考えなのでしょう。

また、私事ですが、実は2011年11月から「ARROWS Tab LTE F-01D」のモニターとなり、使用感などを試させていただいています。現状、ARROWS Tab LTE F-01Dは通勤時のお供、子どもたちのおもちゃとして、大活躍しています。

Xiエリアの状況としては、さすがに山手線圏内はXiエリアとして、LTEでの通信が可能ですが、中央線に乗り換え、都心から離れていくに従い、3Gマークの表示に切り替わります。さらに自宅は2012年2月末までの拡大予定エリアに入っており、残念ながら今はまだ3Gでの「FOMA」エリアになっています。

通信速度に関して、Xi利用時には申し分ないのですが、FOMAに移り変わった際にXi利用時との速度差を大きく感じます。自宅で「YouTube」を観るにしても、FOMAでは通信が滞り、観るに耐えない状況です。これらはいずれXiエリアの拡大に伴って解消されていく見込みですが、早期的なXiエリア展開が望まれます。

なお、NTTドコモのXi向け設備投資やエリア展開に関しては、「携帯電話基地局市場及び周辺部材市場の現状と将来予測」に詳しく掲載しています。ご興味がございましたら、ぜひ、弊社サイトまで!!

関連資料
携帯電話基地局市場及び周辺部材市場の現状と将来予測
~基地局市場をキャリア・メーカー・エンジニアリング会社等多角的な視点からトータルに分析~