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MVNOの裏方を支えるMVNEの役割とは

本コーナーで不定期連載を開始した「MVNEインタビュー」。MVNOの裏方を支える存在をクローズアップする企画だが、MVNEとはいったいどのような役割を担っているのだろうか。ここで改めて、MVNEについて簡単に整理してみたい。


MVNOは、MNO(NTTドコモなどのキャリア)から通信設備を借りて事業を展開している。MVNOはキャリアとL2接続やL3接続と呼ばれる方法でネットワーク接続を行う必要があるものの、接続のためには一定の技術や設備投資が必要で参入は容易ではない。MVNEは、ノウハウを持たないがMVNOの展開を希望する事業者に対し、MVNOの運営を支援する事業者との位置づけだ。

具体的に何を支援するのか、その業務範囲はMVNE事業者とMVNO事業者のあいだの交渉で決定されるため、ひとくちにMVNEといってもいろいろなケースがある。MVNO側が料金プランや通信品質などのパラメータを主体的にコントロールすることもあれば、MVNEが用意したパッケージを単純に販売するケースもある。

また、MVNEに支援してもらっているMVNOが、別のMVNOを支援する"又貸し"が行われることもあり、どこまでをMVNEと呼んでよいのかは意見が分かれている。

MVNO間の競争が激しさを増しているのと同様、既に市場ではMVNE事業者間の競争も起きている。実際、MVNO事業者が、利用するMVNE事業者を乗り換える事例も出てきたほどだ。

今後も当連載では、「MVNEインタビュー」企画を通じて各社の展開状況を取り上げていきたい。

本記事は、株式会社インプレス「ケータイWatch」内で弊社が執筆を担当している連載「DATAで見るケータイ業界」にて8月28日に公開された記事となります。
最新記事や過去の掲載分は「DATAで見るケータイ業界」もあわせてご覧下さい。

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