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整備済品やレンタルなど、広がる「iPhone」購入の選択肢

9月22日に発売されることが発表された「iPhone 8」「iPhone 8 Plus」。通信キャリア各社は15日16時01分から予約を開始する運びで、商戦の火ぶたが切って落とされる。しかし、最近ではiPhoneを入手する方法は多様化しているのが実態だ。

サブブランドが先行、MVNOは「メーカー認定整備済」で対抗

取扱いで先行したのはサブブランドだ。2016年3月にY!mobileが「iPhone 5s」の販売を開始、約4ヶ月後にはUQ mobileでも扱われるようになり、顧客獲得の原動力となったのは周知の通りだ。2017年3月には「iPhone SE」もラインナップに加えられた。

対するMVNOは出遅れた格好だが、これは通信キャリアと違って新品を入手するのが極めて困難という背景があった。エックスモバイルのMVNO「もしもシークス」は2015年4月から「iPhone 6」などの販売をスタートさせたが、新品ではなくあくまでアウトレット品を独自に仕入れる裏技で調達面の障害を乗り越えている。

しかしここにきて「メーカー認定整備済」に活路を見いだす動きが広がってきた。メーカー認定整備済品とは初期不良品などを修理した端末を指す。MVNOはアジア圏など海外で流通する商品を調達しているとみられ、一部仕様が国内で販売されている新品とは異なるケースがある点は注意が必要だ。とはいえ、アップルの正規品扱いのため、無料で1年間のメーカー保証を受けることができる。

上の表は、現時点で取扱いのあるサブブランドと主なMVNOを整理したものだ。このほか、過去にはBIGLOBEやFREETELなども販売を手掛けており、取扱事業者は思いのほか多いのだ。

レンタル・中古端末も含め、格段に広がった選択肢

これだけではない。オーバ・ザ・エアーは、iPhoneのレンタルサービス「かりスマ」を手掛けており、今年6月からはTOKAIコミュニケーションズのMVNO「LIBMO」契約者向けに同サービスを提供している。iPhoneレンタル事業では、在庫の関係で現在は新規受付を中止しているものの、DTIも参入済みだ。

さらに、中古端末の取扱店でもiPhoneは人気商品となっている。最新モデルにこだわりがないようであれば、一昔前に比べて購入方法の選択肢は格段に広がっていると言えるだろう。

本記事は、株式会社インプレス「ケータイWatch」内で弊社が執筆を担当している連載「DATAで見るケータイ業界」にて9月15日に公開された記事となります。
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