通建工事市場の最新動向を探る(3):

抑制傾向を脱した通信事業者の設備投資、拡大するモバイル系通建投資

MCAは、昨年から今年にかけて通信建設工事市場の調査を実施し、その結果を調査資料「通信建設業者便覧 2020」として取りまとめた。前回に引き続き、同資料から通建工事市場の動向をリポートしたい。今回は通信事業者の通建投資動向に焦点を当てる。

抑制傾向を脱した通信事業者の設備投資、拡大するモバイル系通建投資

近年、通信事業者グループ各社の設備投資額は抑制傾向にあったが、2018年度は前年度比3.7%増となる2兆3,279億円になり、抑制を脱した格好である。内訳はNTTグループが1兆2,087億円、KDDIグループは6,018億円、ソフトバンクグループが4,094億円、楽天グループは25億円、電力系通信事業者各社が1,055億円である。

図:事業者グループ各社の設備投資額予測推移(2017~2022年度、MCA推定)(出典:MCA「通信建設業者便覧 2020」)

一方、通信建設(通建)投資は通信事業者各社の設備投資額から工事費を抽出したもので、2018年度は固定系(アクセス)が2,944億円、固定系(ネットワーク)は2,572億円、モバイル系が2,474億円の合計7,990億円と推定した。通信事業者グループ各社の設備投資額が2兆3,279億円であるため、通建投資は総額の34.3%を占めている。

今後は5Gサービスの開始が見込まれるが、既存グループ各社の投資額は横ばい傾向とみている。ただ、新規参入する楽天モバイルの投資本格化により、投資総額は微増が見込まれる。通建投資に関しては、2020年度の5G商用化以降にモバイル系通建投資が拡大する影響から、全体の通建投資を押し上げる形となる。

図:事業者各社における通建投資の予測推移(2017~2022年度、MCA推定)(出典:MCA「通信建設業者便覧 2020」)
本記事は、株式会社インプレス「ケータイWatch」内で弊社が執筆を担当している連載「DATAで見るケータイ業界」にて3月10日に公開された記事となります。
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