端境期を迎えたケータイ市場

 ちょうど2年ほど前になるが、あるグローバル端末ベンダーの担当者から連絡をもらい情報交換することになった。テーマは、「今後の日本の携帯電話端末市場について」だ。

 その方は、流暢な日本語で国内市場について綿密に分析し、最後にホワイトボードにグラフを描き、2-3年後に国内市場規模は減少傾向へと転じ、そのボリュームの約4分の1を海外端末ベンダーが占めると予測した。

 その時は、MNPもありにわかに信じがたかったが、携帯キャリアの2年縛りによる影響で市場には減速感が、そして国内端末ベンダーの相次ぐ撤退という事態が起きている。三洋電機、三菱電機撤退のニュースは、国内の端末の進化について語る際に欠くことのできない企業として活躍してきただけに誠に残念だ。

 ケータイ市場は、これまでの高機能化競争から料金競争へと突入し、各社消耗戦の様相を見せている。2年縛りを優先させた結果、顧客の流動性は減速し、端末の買い替えスピードも落ちた。各社の収益減への圧力は強まっているが、その一方で高機能化へのニーズは依然として高く、それが更にケータイキャリア自身の首を絞めている。

 市場におけるケータイキャリアの存在感が弱まれば、それに代わるプレーヤーが出てきそうなものだが、その先駆者が誰なのか、まだ視界不良の状態だ。

 現時点でいえる事。それはインフラ、端末、プラットフォーム、コンテンツという全てのレイヤーでケータイ市場が端境期を迎えているということではないだろうか。