Research Note:

LTE商用化へ向けモバイルルーター「BF-01B」を大判振る舞いするドコモ

PM:ある量販店関係者との定例ミーティングにて。

 ドコモがモバイルWi-Fiルータ「BF-01B」を9月25日より発売した。同端末はもともと2010年6月24日に発売されたバッファロー製「ポータブルWi-Fi」を、今回ドコモブランド商品としてドコモ取扱店で販売するもの。

 ポータブルゲーム機やタブレット端末などのWi-Fi対応機器をFOMA網で利用できる。公衆無線LANにも対応しているほか、LAN端子を備えた同梱の専用クレードルを用いることで、自宅のブロードバンド回線からもインターネットを利用できるようになっている。

 そして、同端末の特徴が、最適な無線方式を利用者に意識させることなく自動で選択する「コグニティブ無線」機能を搭載していることだ。連続通信時間は6時間、連続待受時間は30時間。

 ドコモでは「BF-01B」の発売に合わせて、定額データプラン新規契約者の月額利用料の上限を1年間1,575円割引する料金割引キャンペーンの内容を拡充し、9月30日までの受付期間を12月31日まで引き伸ばす。さらに、10月1日から12月31日までに、ドコモのプロバイダオプション公衆無線LANサービスを新規で申し込んだユーザーの月額使用料315円を1年間無料にする。

 このところ店頭でのモバイルルーターの売れ行きが好調で、店舗によってはデータ通信カードを凌ぐ人気となっている。そして、今回ドコモがキャンペーンを12月まで延長した背景には、LTE商用化(12月)まで引き伸ばし、加入者拡大ペースを切らしたくないという思惑が見え隠れする。

 その関係者によると既に店頭では、「BF-01B」発売に合わせ新規契約向け端末代金0円で、更にキャッシュバック1万円もついてくるというのだから、同社の力の入れ具合が伺い知れる。