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OPPOの新規採用など、変化するキャリア端末ラインナップを整理する

7月21日に行われたオッポジャパンの説明会で、達成できた成果目標として語られた「キャリアでの5G端末販売開始」。

7月より、auとソフトバンクが同社製端末の取り扱いを開始したことを受けての発言である。そこで、キャリア端末として採用されているメーカーの推移を整理してみた。

上の表は、3キャリアのメインブランドである、NTTドコモ、au、ソフトバンクのいずれかで取り扱いがあったメーカーのラインナップをまとめたものである。商用サービス開始直後の楽天モバイルや、サブブランドのY!mobile・UQ mobileは除外している。また、20年度は7月末時点での状況を示している。

直近4年間、毎年必ず取り扱いがあるのは、サムスン電子、シャープ、ソニーモバイル、富士通、LGの5メーカーとなった。とはいえ、3キャリアすべてが揃ってコンスタントに取り扱いを続けているのは、シャープとソニーモバイルだけで、それ以外はキャリアによって偏りがある。サムスン電子はNTTドコモとau、富士通はNTTドコモが取り扱いの中心となっている。またLGは、NTTドコモが毎年取り扱う一方で、auとソフトバンクはまちまちの状況となっている。

冒頭お伝えしたとおり、今年度になって初採用されたのがOPPOの5Gスマホだ。また、現状未発売ではあるが、auは国内通信事業者として初となるXiaomi製端末の取り扱いを既に公表済みだ。

新たなメーカーの採用がある一方、今後焦点となるのが中国メーカー製端末の取り扱いだ。HUAWEIについては、3日に行われたNTTドコモの決算会見で吉澤社長が「現時点では少し難しいと考えている」と述べたように、各社が取り扱いに慎重な姿勢を見せている。

だが、同じ中国メーカーで、HUAWEI同様アメリカ政府が国防権限法で取引禁止先に指定しているZTEについては、今年度もauから端末が発売されており、各社で対応が異なっている。

端末値引き規制でミドルレンジ端末の充実が求められる一方、調達先選びには国際情勢への配慮も必要となり、今まで以上に舵取りが難しい情勢になっていると言えそうだ。

本記事は、株式会社インプレス「ケータイWatch」内で弊社が執筆を担当している連載「DATAで見るケータイ業界」にて8月6日に公開された記事となります。
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