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3年半で20g増~Androidスマホ「重さ」の歴史をひもとく

前回、スマートフォンの画面大型化が一段落したことをデータから浮き彫りにしたが、今回はスマートフォンの重量と端末幅にスポットを当ててみたい。

以下に示すグラフは、2011年度上期(2011年4月~9月)以降に各携帯電話会社が発売したAndroidスマートフォンの端末重量および端末幅の分布状況と、各期間における平均値の推移を示したものである。前回同様、対象は7インチ未満のAndroidスマホで、携帯電話会社以外が発売したものは含まれていない。また、2015年度上期は現時点での暫定値である。

画面大型化は2015年度上期に歯止めがかかったが、それと軌を一にするように2015年度上期の平均端末幅は7.18cmと、2014年度下期に比べて縮小する結果となった。

端末横幅は7cm台への集中が著しく、2014年度上期に発売された端末の9割は7cm台となっている。2013年度上期までは6cm台の端末が主流だったが、直近ではNTTドコモ「Xperia A4」やソフトバンク「BLADE Q+」などごくわずかにとどまっている。

画面サイズおよび端末サイズの拡大に比例し、端末の重量も増加の一途をたどっている。平均重量は2011年度上期の131.3gから、3年半後の2014年度下期には152.9gまで21.6gも増加していることがデータから判明した。

ソフトバンク「DIGNO R 202K」やワイモバイル「Sony Ericsson mini S51SE」など、2013年度までは100gを切る端末も見られたが、現在は"絶滅"に近い状態だ。

ここまで端末サイズや重量などのデータを取りまとめたが、最近ではSIMフリー端末に代表される、携帯電話会社以外が発売する端末のラインナップも充実している。市場全体のトレンドを追うべく対象端末の拡大も視野に入れながら、今後も定点観測を行っていきたい。

本記事は、株式会社インプレス「ケータイWatch」内で弊社が執筆を担当している連載「DATAで見るケータイ業界」にて9月11日に公開された記事となります。
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