モバイル業界スナップショット:

携帯乗換時に重視したポイント

スマートフォンの利用者数が携帯保有者の半数を超えたが、足元の販売現場では新料金プラン投入の影響からか、携帯各社の純増競争にも変化か起きている。

本コーナーでは以前に「人はなぜ携帯会社を乗り換えるのか?」というテーマを取り上げたが、そのなかで最も重視されているのが「他社に欲しい携帯電話があったから」であった。当時はまだNTTドコモがiPhone取り扱いを始めた直後ということで、その部分が際立ったものの、端末や料金、ネットワークが当時と比較しても横一線となっている状況下にあって、顧客の選択肢が携帯会社よりも端末を重視する姿勢はさらに強まっていると考えられる。

そこで、今回は過去2年間に携帯電話会社の乗換をした人を対象に行ったアンケート調査から「乗換時に購入した携帯電話を決める際、重視した点」についてご紹介していきたい。

購入した携帯電話を決める際、重視した点(MA)(n=315)
(出典:MCA「携帯キャリア『乗り換え』実態調査データ」)


上記のグラフは、「購入した携帯電話を決める際に重視した点」と、それを端末タイプ別(iPhone、Android、従来型携帯電話)に分類して整理したものである。

「購入した携帯電話を決める際に重視した点」では、「デザイン」で選んだ人が50.8%と2位の端末価格(37.5%)を大きく上回っている点が特徴となっている。また、端末タイプ別では、「iPhone」は「OS」「メーカーのブランドイメージ」「反応速度」、Androidは「スペック」「防水機能」、そして従来型携帯電話は「本体価格」「わかりやすさ」の回答が目立っている。9月にもと噂されるiPhoneの新端末発売を前に、携帯各社はデザイン性に優れた独自端末の開発が純増競争で勝ち抜くための課題となっていきそうだ。

本記事は、株式会社インプレス「ケータイWatch」内で弊社が執筆を担当している連載「DATAで見るケータイ業界」にて8月22日に公開された記事となります。
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