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ノキアのアルカテル買収による通信機器市場への影響

世界の無線通信ネットワークが4Gへと向かう中、無線通信機器分野で大手の一角を占めるノキアがアルカテルを買収すると発表した。今回は、ノキアのアルカテル買収による世界および日本市場への影響について考察していきたい。

今回の合併により、ノキアは世界の無線通信機器市場で3割程度のシェアを確保するとみられ、最大手のエリクソンに次ぐ地位を占めることとなる。両社は、例えば製品面では、ノキアは端末や基地局といったアクセス系が強いのに対し、アルカテルはコアやバックホール系にポートフォリオを持っている。また、市場面ではアジアや欧州の大口顧客を抱えるノキアに対し、アルカテルは売上の半分程度を米国市場が占めており、補完関係が高いのが特徴と言える。

一方、こうした変化は日本市場にどのような影響を及ぼすのだろうか。下記イラストは、国内市場における無線機器ベンダーの持つ製品群とプレイヤーのマトリックスである。

国内の通信機器市場における参入プレイヤーと製品ラインナップ

国内市場において、もともとノキアはソフトバンクへの基地局供給が中心だったが、2011年4月のモトローラ買収によりKDDIへ取引先が広がり、更にはパナソニックを通じたNTTドコモへの無線供給を、2014年7月のパナソニック買収によって直接取引へ切り替えることでマルチキャリア体制を構築している。

一方、国内の通信市場においては、大きなポジションを占めるまではなかったアルカテルだが、今回ノキアとしては、基地局からコアにつながる伝送系の製品を補強できるという点でメリットがあると考えられる。

4Gの本格普及を前に、マルチキャリア化と一気通慣の製品ラインナップを取りそろえたノキアへの注目度は今後更に高まっていきそうだ。

本記事は、株式会社インプレス「ケータイWatch」内で弊社が執筆を担当している連載「DATAで見るケータイ業界」にて4月24日に公開された記事となります。
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